個人サイト Otearai Web 作者 nagura
1974年京都府生まれ
平日はサラリーマンまがいの勤務をこなすかたわら、自サイトその他で腑抜けた駄文を連ねています。現在吸っているタバコはマイルドセブン(理由は安いから)。酒を飲むと気が大きくなってマルボロを買ってしまい、翌朝後悔することが多い。
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あることを続けるべきかやめるべきか迷ったとき、自分ひとりで出来る意思決定法のひとつに「メリット・デメリット表」というのがある。

これはアメリカで発展してきた認知行動療法という心理療法で用いられる一技法で、原理は極めてシンプルである。

  1. ある事柄のメリットとデメリットを思いつく限り列挙する
  2. メリット、デメリットそれぞれの各項目に点数をつけて重み付けする(100点満点)
  3. メリットの合計点とデメリットの合計点を比較して、点数が多いほうを自分の意思として選択する

無味乾燥とも思える極端な合理主義精神が良くも悪くもアメリカっぽいけれど、近年、日本も含めて世界的に認知行動療法が花ざかりと言われている。

そこで今回は、たばこを吸うべきかやめるべきかをテーマとして、「メリット・デメリット表」を試してみたレポートです。たばこをやめるつもりなど毛頭ないんですが、一体どうなることやら。

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…というわけで早速、表を作成してみたのがこれ。

メリット デメリット
・ うまい(70点) ・ 紙巻たばこは部屋がくさくなる(70点)
・ リラックスできる(60点) ・ 嫌煙者が周りにいると気を使う(60点)
・ 一日の節目ごとの楽しみとなる(70点) ・ 一服したいときにたばこを切らしているとイライラする(70点)
・ パイプやライターなどの道具を集める楽しみができる(30点) ・吸える場所がどこにもないときションボリする(30点)
・たばこを吸う者同士の交流が生まれる(20点) ・ 健康に悪い(40点)
・ ちょっとした待ち時間などをつぶせる(60点) ・ 歯が茶色くなる(20点)
・ 刻みたばこやパイプたばこは香りがいい(50点) ・ 鼻毛が早く伸びる気がする(20点)
・マイノリティ気分が味わえる(30点) ・お金がかかる(50点)

各々の項目について補足説明をさせていただくと、

●メリットその1:「うまい」(70点)
真っ先に浮かんだのがこれ。何故たばこなんていう妙なものを吸うかといえば、ただ単純にうまいからなのだ。ブレンダーの人たちが苦労して、いろんな品種の葉っぱを調合してくれた賜物である。
●メリットその2:「リラックスできる」(60点)
一服するとなんとなくホッとするのは確かである。お茶やコーヒーで一服するのと近い感覚かもしれない。イライラしたときに一服すると気持ちが落ち着くのも同じ原理だろうけれど、こういう吸いかたはあまりしないよう気をつけている。
●メリットその3:「一日の節目ごとの楽しみとなる」(70点)
個人的にはこれが結構大きい。もともとチェーン・スモーキングするほうではなく、普段は朝に1本、仕事が終わった夕方に1本、夕食後に1本、夜に晩酌しながら3〜4本という程度で、一日に6〜7本しか吸わないから、それぞれの一服がちょっとした楽しみになっている。仕事がしんどい日でも、終わったら一服できると思えばストレスも小さくなる。
●メリットその4:「パイプやライターなどの道具を集める楽しみができる」(30点)
シガレットだけではこういう楽しみはあまり味わえないが、パイプやきせるなどもやりはじめると、ちまちました道具を買い集めるのが楽しくなってくる。趣味がひとつ増えたような感覚だろうか。
●メリットその5:「たばこを吸う者同士の交流が生まれる」(20点)
喫煙コーナーでたばこを吸う者同士で雑談しているときに、思いのほか面白い話を聞けたりする。ちょっと気が緩むような独特の雰囲気や、妙な連帯感があるからこそである。
●メリットその6:「ちょっとした待ち時間などをつぶせる」(60点)
待ちぼうけを食っているときや、次の電車がなかなか来ないときなど、何もないとイライラしがちであるが、一服つけながら待っているとそれほど苦痛でなくなるからいい。だからプラットホームには、端っこでもいいから喫煙コーナーを設けてほしい。
●メリットその7:「刻みたばこやパイプたばこは香りがいい」(50点)
とかく忌み嫌われがちな副流煙だけれど、きせる用の刻みたばこやパイプ用のたばこは驚くほどいい香りがする。残り香も楽しめるから一石二鳥である。
●メリットその8:「マイノリティ気分が味わえる」(30点)
みんなが右を向けば左を向きたくなるアマノジャクにとって、嫌煙一辺倒の世の中は、その反対を向くしかない状況にある。いつも水流に逆らって泳ごうとする川魚のようなものか。たばこを吸っているだけでマイノリティ気分を味わえるとは、お手軽な世の中になったものである。
■デメリットその1:「紙巻たばこは部屋がくさくなる」(70点)
正直これがいちばん厄介な問題である。紙巻たばこ(シガレット)の副流煙のにおいはどうも苦手で、衣服や洗濯物に染み付くのもできれば避けたい。自宅で吸っていると四六時中換気しなくてはならず、けっこうストレスがたまる。
■デメリットその2:「嫌煙者が周りにいると気を使う」(60点)
人間関係はなるべく穏便にすませたいぼくにとって、嫌煙者との衝突もできるだけ避けたいところ。なので、嫌煙者が周りにいるときは決して近くで一服しないようにしているのだけれど、遠く離れた場所で吸っていても気を使うから精神衛生に悪い。
■デメリットその3:「一服したいときにたばこを切らしているとイライラする」(70点)
いつもの時間にいつもの一服をつけようと思ったらたばこがない! …というのが一番つらい場面である。こういうときはさすがに、どうして喫煙なんていう習慣をつけてしまったのだろうと、わが身を恨んでしまったりする。
■デメリットその4:「吸える場所がどこにもないときションボリする」(30点)
近頃は地下鉄や空港の大半が禁煙なので、ちょっと一服したいと思っても、吸える場所を探すだけでヘトヘトになってしまう。養老孟司氏もこれがイヤで、海外旅行の際は数日前から禁煙して、体を慣らしてから行かれるそうだ。
■デメリットその5:「健康に悪い」(40点)
これについては、どれだけ身体に悪いのかハッキリしないうえ、個人の体質によってもその影響度は大きく変わってくるからよく分からないところがあるけれど、多かれ少なかれ有害なのは事実だろうし、吸い過ぎれば害も大きくなるのは、たばこに限らずどんな物質でも同じである。飲み会などでたばこを吸いすぎた翌日は、健康への影響がちょっと不安になったりもする。
■デメリットその6:「歯が茶色くなる」(20点)
歯の裏側がどうしてもヤニで茶色くなる。歯医者で洗ってもらえば白くなるらしいけれど、莫迦らしいのでやってもらったことは一度もない。実はそんなに気にしていない。
■デメリットその7:「鼻毛が早く伸びる気がする」(20点)
たばこが原因と断定はできないものの、なんとなく関連はある気がする。おかげで週に一度は鼻毛カッターのお世話になっているが、これで問題ないのだからまあいい。
■デメリットその8:「お金がかかる」(50点)
だいたい3日で1箱のペースで吸っていて、飲みに行ったりするともう少し量が多くなるから、1ヶ月あたり13箱〜15箱(4千円少々)だろうか。でもまァ、ペットボトルを毎日1本飲んでいてもこのくらいにはなるのだから、まだ許容範囲である。

そして気になる合計点は、「メリット」が390点、「デメリット」が360点で、なんとかメリットのほうが勝ったのでした。ふぅ、意外と僅差、あぶないところだった。

「メリット・デメリット表」、皆さんもよければ試してみてください。