個人サイト Otearai Web 作者 nagura
1974年京都府生まれ
平日はサラリーマンまがいの勤務をこなすかたわら、自サイトその他で腑抜けた駄文を連ねています。現在吸っているタバコはマイルドセブン(理由は安いから)。酒を飲むと気が大きくなってマルボロを買ってしまい、翌朝後悔することが多い。
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今回は、ソウル市内を軽くブラブラしてきたレポートです。

ディープでもなくライトでもない、ことごとく中途半端な旅「ザ・ミドルコリア」も、今回でようやくおしまいです。


◆西大門刑務所へ行こう!

刑務所跡の前にて

ソウル観光…と思い立ってまず足を運んだのは西大門刑務所跡である。

太平洋戦争前、日本は韓国併合条約によって朝鮮を支配していった。その当時、韓国の独立運動家たちを監禁していたのがここ西大門刑務所というわけだ。

刑務所の中

刑務所内の案内板を見る限り、日本人はここで、韓国人への拷問や殺戮などかなりひどいコトをしたらしい。

いろいろと反日感情が話題にのぼる韓国であるが、こういうスポットでは日本人はどんな風に描かれているんだろう?

…という興味ももちろんあったんですが、実を言うと「拷問のジオラマがすごいことになっている」という噂を聞いたものでつい。

妙なもの見たさだけで行動しているような気がしてくる昨今。

リアルすぎる拷問ジオラマ

突然こんな写真が…

入場するなり、目当ての拷問ジオラマに直行する。

すると…いやァ、確かにすごいですねえ。逆さ吊りにして殴るけるの暴行を加えたり、手首を固定して生爪を剥いだり。

女性にも容赦なく毒牙が向けられており、文章で書くのもためらわれるような蛮行の数々がリアルに再現されている。

…いやァ、すごいすごいとしか言えずにジオラマ巡りをしていたら突如、二畳分くらいあるグロ写真が目に飛び込んできたのでした。うわっ!!

こういうのを目の当たりにすると、人間が本来持っている攻撃性・残虐性が垣間見えて、襟が正される気分ですな。

拷問なんかせずに、お互い一服しながら世間話でもすればいいのに。

Fuckiing Jap!!

でも字体はちょっとかわいかったり

案の定というべきか、刑務所の壁には日本人への悪口と思しき落書きが至るところに書き殴られていた。

その大半はハングルで、ぼくには何が書いてあるのかさっぱり分からない。

日本人観光客にメッセージを伝えようとするなら日本語で書いてほしいところだが、そのために「敵国語」で書くのも心中複雑だろう。世のなかうまくいかないものである。

で、仕方なく英語だけを拾い読みしていたのだが、内容のほうはまあ、ヤレヤレ…というものばかりだった。 "Fuck" と "Shit" のオンパレードといいましょうか。

で、それらに対して日本語で「こいつら単純バカ」みたいなツッコミが入っていたりして。

某匿名掲示板と同じ感覚でありますな。

せっかくなのでぼくも、ボールペンを取り出して「ソウルで食べたカムジャタン、とても美味しゅうございました」と落書きしておきました。

なにせ匿名掲示板ですから。

独房の中は落書きでびっしり

小学生の団体見学に遭遇

のんびり落書きしていたら、突然あたりが騒々しくなってきた。

なにかと思えば小学生の団体だった。40人くらいのグループが5班以上、総勢数百人の大集団となってなだれこんできたのだ。

そして気がつけば小学生たちに周りを取り囲まれて。

引率の先生が始終ハングル語で解説している。おそらく日本人の蛮行について説明しているのだろう。そんな彼らに囲まれてしまうこの気まずさ.まるでコントのような展開である。

小さいころからこんな教育されてたら、そりゃあ日本が嫌いにもなりますわなあ。

逃げるようにして刑務所跡を出たら、外はとても閑静な高層住宅街だった。

一歩外はこんな光景

◆戦争記念館

お次に向かったのは戦争記念館。

なんか戦争ゆかりのスポットばかり巡っている気がするが、ぽやぽやした観光地にはない「本気」が戦争にはあるからつい足が向いてしまう。

ちなみにこの戦争記念館は、韓国がかかわった戦いの歴史をすべて網羅しているんだとかで。

中庭には、韓国に貢献した軍人たちのレリーフがちりばめられた、球状のモニュメントが鎮座していた。

ホラーSF映画みたいで気色悪くて、あまりに気に入ったので思わず撮影。

馬鹿みたいに広いスペース

気持ち悪いモニュメント

中庭にはほかにも、戦車や装甲車が当たり前のように佇んでいた。

装甲車はご覧のように内部まで開放されていて、コクピットにも自由に出入りできる。

せっかくなので実際に搭乗してみたら、ものすごく狭くてびっくりした。設計者には「もう少し広くしたほうが快適だよ」と申し上げたい。

観光客の姿はまったく見られないが、その代わりに目立つのが韓国人の家族連れの姿。

男の子はみな楽しそうだった。男の子が戦車とか大好きなのは世界共通なのだろう。

ぼくも戦車とか割と好きです。今でも。

装甲車が当たり前のように

ちょっとガチャピンっぽい

装甲車のコクピット

ええトコの子っぽい男の子と戦車

◆記念館の内部へ

記念館の中には韓国の戦いの A to Z が展示されている。

スタートは勿論、石器時代の矢じりからである。思わず笑いそうになる。

で、刀、大砲…と進化していき、お待ちかねの現代兵器へとたどりつく。

見ていて楽しいのは、やはり最新のハイテク兵器である。とくに特殊弾などは、そのヤバそうな感じに心がはやる。

おお、すごいねえー。こんなので撃たれたらひとたまりもないだろうねえ。でも高そうだから、使うの勿体ないだろうねえ。

…と興奮していたら、とつぜん「戦時中のタバコ」に逆戻りして。

さらに、掃除のオバチャンがマシンに乗ってやってきて。

やっぱり平和なのがいいなァ、とつくづく思います。

石器の矢じりと弓矢から

木製の大砲へと進化

そして機関銃へと至る

よく変わらないけど特殊弾

色とりどりで楽しいグレネード

戦争中のタバコ

現在の清掃員

◆ここは基地かと思うような

記念館の出口をでると、そこには高射砲や戦車、航空機といった面々がズラリと並んでいた。

うわー基地だ! すげー!!

思わずハシャぎそうになったが、ふと見ればチビッ子たちが当たり前のように高射砲とたわむれていた。

いまでも兵役制度が残っている韓国のこと、こういうのが幼少時からの情操教育になっているんでしょうかねえ。

なお、戦車はどれもピカピカだった。きっと掃除のオバサンが毎日ぞうきんがけをしているんだろう。戦車のぞうきんがけ。

高射砲とたわむれるチビッコ

戦車がずらり

さらに進むと、こんどは巨大なボーイング機が。アメリカ軍の戦略機のようである。

こういうのを見るたびに思うのだけど、飛行機の「迷彩」って意味あるんでしょうかねえ。まさかジャングルの中を飛ぶわけでもないだろうし。

どうせなら「青空に雲の絵が描いてある戦闘機」のほうが実用的な気がするが、こんな平和な柄では示しがつかないのかもしれない。

ま、昨今の戦闘機にはレーダーを吸収する特殊塗装が施されていて、これが「空での迷彩」にあたるらしいですけれど。

こういう軍事関係のウンチク話って、かなり小っ恥ずかしいですね。

うなぎのようなボーイング機

兵器の前でみんなのんびり

◆その他いろいろ

あとはソウル市内で食べたものや、見かけたものをつらつらと。

旅行中ずっと飲みすぎが続いていたので、食事のほうはどんどん軟弱なものになっていった。そんな胃にとてもやさしかったのがアワビ粥。

その一方で、道を歩いていると「あぶらばすし」なんていうメニューも見かけた。この不味そうな寿司はいったい何なのだろう。二日酔いの身だったので、注文してみる気になれなかったのがいま思えば少々残念である。

あと、韓国の伝統建築の中にはいっているスタバも発見した。

ただ、スタバといえばきっと店内禁煙なので、もちろんパス。店に入ってから禁煙と言われてイライラする、という憂き目にあわなくてすむのはチェーン店のいいところである。

…気がつけば今回、刑務所やら戦争やらに気をとられてタバコをあまり吸えなかったけれども。携帯灰皿さえあればだいたいどこでも喫煙できるので(スタバ除く)、ソウル観光ではとくに不都合は感じませんでした。

二日酔いの胃にやさしいアワビ粥

「あぶらばすし」ってなんや?

韓国伝統建築の中にスタバが


というわけで、ミドルコリアの旅も今回で終わりであります。なんとなく尻すぼみに終わった感もありますが、韓国の現状が少しはお分かりいただけたのではないかと思っております。

韓国で最後に吸ったタバコは、仁川空港の殺風景な喫煙室にて。なんのロマンもなくて、今回の旅行にとてもふさわしい一服でありますことよ。

仁川空港の喫煙室