個人サイト Otearai Web 作者 nagura

 1974年京都府生まれ

平日はサラリーマンまがいの勤務をこなすかたわら、自サイトその他で腑抜けた駄文を連ねています。現在吸っているタバコはマイルドセブン(理由は安いから)。酒を飲むと気が大きくなってマルボロを買ってしまい、翌朝後悔することが多い。

http://www5.ocn.ne.jp/~otearai/
 


先日、朝日新聞社のニュースサイトに、次のような記事と写真が紹介されていた(以下、2004/10/22の記事より引用)。
 
欧州連合(EU)欧州委員会は22日、たばこの害を訴えるため、がんに侵された肺や真っ黒になった歯など42種類の警告写真を公表し、加盟25カ国で発売されるたばこの包装紙に写真を掲載するよう求めた。

写真はカラーで、「喫煙で肺がんになる」「たばこを吸えば早死にする」などの警告文と一緒に、箱の下半分に掲載される。欧州委によると、アイルランドやベルギーなど数カ国が来年から採用する予定だ。

 

禁煙先進国を自負するカナダなど一部の国々では、このようなグロ画像の掲載がすでに義務づけられている。そしてこの度、EU諸国までもが「カナダにならえ」とばかりに採用を決定したというわけだ。

嫌煙ブーム花盛りの昨今、こういった過激なパッケージがとくに問題視されることもなく受け入れられている。だが考えてみれば、こんなモノは基本的に無茶苦茶な存在である。その無茶苦茶さ加減は、Go smokingでもお馴染みの『タバコを吸わせろ』(プレスプラン刊)に書かれている次の一文が端的に示している。

タバコに臓器写真を入れるというのは、例えば、あなたが新車を買ったら、「交通事故の死体の写真がボンネットにプリントされていた」というジョークに等しい。あるいは結婚式で乾杯するとき、ビールを注ごうとグラスを傾けたら、ビンのラベルには、「肝硬変になって摘出された肝臓写真や肝臓ガンの写真がプリントされていた」などというのと同じようなものだ。

まったく同感である。だってそうだろう、こんなグロ画像の掲載を「義務づけられて」いる商品が他にあるだろうか? タバコが人類にとってそれほど危険なものなら、さっさと法律で禁止すりゃあいいのに、そうはせずにグロ画像の掲載を義務づける。これを滅茶苦茶といわずしてなんという。

こんな横暴が許されるなら、世の中タイヘンなことになるのは自明である。

  • ハンバーガーの包装紙には「ぶくぶく肥満した人体」の写真掲載を義務づけ

  • 馬券には「破産してホームレスになった人」の写真印刷を義務づけ

  • ジョギングシューズの生地には「疲労骨折した入院患者」のプリントを義務づけ

  • 全ての書籍類には「極度の近視患者」を描いたブックカバーを義務づけ

  • 高層マンションのベランダには「飛び降り自殺者」の死体写真設置を義務づけ

ああ、なんて素晴らしい世の中だろう。

そういやPL法実施のときも、たとえばゴミ袋にも「使い方を誤ると窒息死の危険があります」みたいな警告文が載せられることになって大いに辟易していたものだた。しかし今回のタバコ箱パッケージは、否が応でも目に飛び込んでくるような画像の掲載が義務づけられている点において、PL法の比ではなく悪質である。おせっかいを通り越して、おせっかいの暴力というか何というか。

ひょっとすると近い将来、我が国においても、肺ガン画像や細木数子さんの顔写真などがタバコ箱に義務づけられるかもしれない。たとえそうなっても、ぼくはシガレットケースを被せて吸うだけの話ですけどね。というか、グロ写真もわりと好きだし。